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フランスワイン&チーズのBon chic(粋)なマリアージュを楽しむ
「岩月明シェフの本格ホームパーティ・レシピ」


フランスワインを楽しむときに、チーズはその味わいをより魅力的にしてくれるベストパートナー。チーズを使ったおしゃれな料理とお気に入りのフランスワインがあれば、ホームパーティは大成功まちがいなし。そこで今回は、明治屋クッキングスクールで開催された「ワインとチーズの特別料理講習会」の模様をレポート。日本を代表するシェフ岩月明氏によるスペシャルレシピをご紹介します。みなさまもぜひフランスワインとチーズの深い味わいが奏でるBon chicなホームパーティをお楽しみください。

■献立
「カマンベールチーズのフリット 香味野菜添え」
「エメンタールチーズのキッシュ」
「シェーブルチーズのグリエー ピーターラビットの菜園仕立て」
「ガトー・フロマージュ アプリコットソース 小果物飾り」



ワインと料理とのマリアージュ・ポイント


フランス料理のなかで、チーズとワインとの組合せは、最高のマリアージュを楽しめる別格の存在。けれども両者はそれぞれに、みんなの意見をまとめるのが困難なほど種類が多く、一応、相性がよいとされる基本の組み合わせはありますが、結局はその人の好み次第です。ただしそのマッチングの決め手は、どちらもおいしいと感じられる時。お互いの個性や味わいが引き立ち、さらに魅力的な調和が生まれるときにこそ、相性がよいといえるのです。
さらに私たちフランス料理のプロがワインを見て、それに合う料理を考えるときには、うま味や甘みが感じられるよう、ワインの渋みやタンニンの具合によって、塩とこしょうの加減が重要なポイントとなります。その塩味やうま味がすでに凝縮されているチーズは、ワインと同じ発酵による賜物といえる点からもすでに相性のよさは保証ずみともいえます。ですからワインとチーズは、その味わいのタイプを揃えれば、自然な調和が楽しめます。ですから同じ料理でも使うチーズを変えれば、いろいろなタイプのワインに合わせることができるのです。ぜひいろいろなチーズを味わってみて、お気に入りのワインとのベストな相性を見つけてほしいと思います。
以下、いろいろなチーズを使った各料理の調理ポイントをご紹介します。


素材のおいしさを包み込み、より味わいを際立たせる揚げ方
「カマンベールチーズのフリット 香味野菜添え」
マイルドで食べやすいカマンベールチーズは、そのままでもおいしいのですが、軽く 小麦粉(セモリナ粉)をまぶして、うま味を包み込んで油で揚げると熱が適度に入ってより濃厚な味わいを楽しむことができます。衣にコーンフレークやアーモンドスライス、パン粉などをまぜればまた違ったおいしさが加わります。また角がきちんと出るよう切り分けることも美しい仕上がりの基本です。
それからいっしょに揚げる野菜は、火の通り具合を均一にするためにも、同じ太さに揃えて切るようにします。衣は薄くまんべんなくつけ、油で揚げる際、まず160℃くらいの低温ではじめに野菜類から揚げはじめます。じっくりと火を通しながら、徐々に油の温度が上がるにつれて、野菜のほのかな甘みが引き出され外側はかりっとなかはふんわりサクサクに揚がります。揚げ立てにほんの少しだけ、塩、こしょうをふって温かいうちにいただきます。そして食べるときには、よくかむこと。それぞれの食材の持ち味が引き出され、おいしさがよくわかります。特に肉などの場合、よくかむことでうま味が出てきます。
それから料理は楽しく作ることが大切です。ジョエル・ロブションのように、食材と対話しながら作るといろいろなイメージがわいてきます。例えば、きょうのチーズはちょうど好きな熟成加減だ、きょうのきゅうりは太っていておいしそう、きょうのセロリはあくがあるなど、オーガニックのものであれば、その背景である土地や環境などにも興味がわき、食の世界がいっそう新鮮に感じられ、毎日の料理のアイデアにもつながってきます。

食べる人が気付かないくらいの微妙な調味加減
「エメンタールチーズのキッシュ」
ヨーロッパ各国でよく食べられているのが、チーズキッシュです。それぞれの地方産のチーズや食材を使って作られており、ベルギーではオンフリー、スイス・アルマン地方ではラムケーゼと呼ばれ、玉ねぎやベーコンが入ります。ピッツァのように学生たちがお昼に気軽に食べる定番メニューです。
今回使うエメンタールチーズは、山のチーズと呼ばれ、塩味が薄く、甘みのあるメルティングタイプです。また甘みがあると味わいが深くなり、こくが引き立ちますから、フランス料理では砂糖のかわりに、玉ねぎの甘みを利用します。スライスした玉ねぎを、バターを加えてゆっくりと飴色になるまでよく炒めます。そうすると玉ねぎのくさみが消え、ほのかな甘みが出てきます。キッシュに用いる白いソースの場合はこがさないよう炒め、赤いソースでは少しこがしても大丈夫です。いずれにしても砂糖や塩などの調味はほんの少しの量を加え、食べる人が気付かないくらいの味付けがベスト。あくまでも入れ過ぎないように注意することが、素材のおいしさを引き出す思いやりのある料理に仕上げるための基本です。またキッシュに使うチーズを変えてみると、また異なる味わいになりますから、いろいろなメルティングタイプのチーズで試してみてください。キッシュの仕上げには、カイエンペッパーを小量ふりかけ、いただきます。


味わいのバランスを見てひと皿の組み合わせを考える
「シェーブルチーズのグリエー ピーターラビットの菜園仕立て」
チーズは、油で揚げる、オーブンやフライパンで焼くなどのひと手間加えると、そのまま食べるのとはまた違う個性が際立ちます。山羊乳のチーズ、シェーブルをスライスして、表面にごく薄く小麦粉をつけて、ほんの少しだけ油を入れたフライパンで、両面にこんがりと焼き色をつけて、ガーリックトーストにのせていただくと、パンのサクサクとした食感と味わいがマッチします。素材は違いますが、同じような手順でフォアグラでも試してみてください。
このリッチなひと品には、さっぱりとしたサラダを添えて、バランスのよいひと皿に仕上げます。レタスやチコリなどの葉ものは、味や繊維が変化しないよう、葉は手でちぎり、軸は、繊維に添って縦に切るようにします。また野菜は、水でよく洗い、氷水に少しだけつけて、よく水気をふきとってください。また飾りにひと工夫こらすと楽しさも増します。
今回は、シェーブルチーズを使いましたが、ロックフォールなどのブルーチーズの場合は、ほんの少しだけこしょうをふると独特の味わいが引き立ちます。

盛り付けの美しさはおいしさの重要ポイント
「ガトー・フロマージュ アプリコットソース 小果物飾り」
デザートにもよく用いられるチーズですが、クリームチーズに砂糖を練り入れてつくるガトー・フロマージュは、手軽にできる本格派デザートとして、覚えておくといろいろなアレンジがきき、さまざまな旬の果物とともに楽しめます。
せっかくの手づくりデザートですから、色合いやバランスを考えて美しい盛り付けを工夫しましょう。そうした盛り付けには、セルクルがあると便利です。盛り付けのポイントは、清潔感のある美しさが重要ポイント。ヨーロッパは左右対称の相対的な盛り付けが基本ですが、日本の空間を活かした左右非対称のバランスも最近では注目を集めています。個性が輝く、清潔感のある盛り付けを心掛けてください。ハートのこもったスイーツでホームパーティを素敵に締めくくりましょう。


岩月明シェフに学ぶ「本格ホームパーティ・レシピ」

「カマンベールチーズのフリット 香味野菜添え」
Camambert frit aux Aromater de legumes

● 材料(4〜5人分)
カマンベールチーズ……1個
〔香味野菜〕
 にんじん、セロリ、ズッキーニ……各8cm長さ
〔ドレッシング〕
 黒オリーブ……4〜5個
 トマト……1個分
 イタリアンパセリ……1枚
 フレンチドレッシング……1/4カップ
ミルク、小麦粉、揚げ油……各適宜
■ 作り方
(1) にんじんとセロリは、ピラーを使って皮を薄くむき、縦半分に切り、同じ厚さと
長さの薄切りにし、ズッキーニも同様に大きさを揃えて薄切りする。切った香味野菜
はさっとミルクに浸してざるにあげ、ボウルに移して小麦粉をふるいかけ、再度ざる
にあけて余分な小麦粉を落とす。カマンベールチーズは8等分に切り分けて小麦粉を
薄くつける。
(2) 160〜180度の油で野菜をかりっと揚げ、温かなうちに薄く塩をふる。カマンベー
ルも同様にかりっと揚げる。
(3) ドレッシングに入れる材料をすべてみじん切りにし、フレンチドレッシングと和
え、フリットのソースとして添える。

「エメンタールチーズのキッシュ」
Petits quiche fromages

● 材料(直径5cm×高さ1.8cmのタルト型5個分)
エメンタールチーズ……80g
〔パータフォンセ/パイ生地〕
 薄力粉……180g
 バター……80g
 卵……1個
 塩、こしょう……各少々
〔アパレイユ〕
 卵……1個
 ミルク……3/4カップ
 玉ねぎ……みじん切りにして炒めたもの大さじ3
 塩、こしょう……各少々
カイエンペッパー……適宜
■ 作り方
(1) 前日にまずパイ生地を作る。ボウルにふるった薄力粉と1cm角に切ったバターを入れてカードでバターに粉をまぐしつけるように切り込み、さらにバターを小豆大にちぎりながら混ぜ込み、粉とバターがほぼ混ざったら、中央にくぼみを作って卵、塩、こしょうを加えて手早くこねてひとつにまとめ、生地をラップに包み、冷蔵庫で一晩ねかせる。
(2) うすく打ち粉をした台に(1) の生地をのせ、めん棒で3〜4mm厚さに薄くのばしてタルト型より少しおおきめに丸く切り抜き、バターをぬったタルト型にはりつけ、フォークで底に穴をあけ、190度のオーブンで12〜13分、半焼きする。
(3) ボウルに卵を割りほぐし、ミルクと玉ねぎ、塩、こしょう、そして小さく角切りにしたチーズを加えて混ぜ合わせ、(2) のパイ生地に分け入れて、190度のオーブンで5〜6分焼き、カイエンペッパーをふり、供する。

「シェーブルチーズのグリエー ピーターラビットの菜園仕立て」
Salade de bleu grille potager de Pierre lapin

● 材料(4〜5人分)
シェーブルチーズ……200g
〔サラダ用〕
 サニーレタス……3枚
 チコリ……6葉
 玉ねぎ……1/4個
 ドレッシング……1/4カップ
〔きのこ形用〕
 きゅうり……1本
 トマト……1個
 マヨネーズ……大さじ1
小麦粉……少々
オリーブオイル、ガーリックトースト……適宜
■ 作り方
(1) チーズは5mm厚さにスライスして小麦粉をうすくつけ、フライパンで両面にこんがりと焼き色をつける。
(2) サニーレタスとチコリは、よく洗って氷水にしばらくつけ、水気をキッチンペーパーでふきとってから手で食べやすい大きさにちぎる。玉ねぎは薄切りにして水にさらした後、同じく氷水につけてから水気をよくきる。ボウルに野菜を入れ、ドレッシ
ングを加えて和える。
(3) きゅうりは、薄く皮をむいて塩で軽くもみ、3cm長さに切ってきのこの足となる部分を作る。トマトはきのこのかさ部分用に、薄い半月に切る。
(4) 皿に(2) のサラダを盛ってオリーブオイルを回しかけ、チーズの大きさ併せて切ったガーリックトーストをのせ、(1) のチーズをのせる。きゅうりをたて、その上にトマトをのせて、皮の部分に絞り袋に入れたマヨネーズで小さな斑点をつけてきのこ風に
仕上げる。
 
「ガトー・フロマージュ アプリコットソース 小果物飾り」
Compresse de gateau fromage Sause abricot aux fruits frais

● 材料(4〜5人分)
クリームチーズ……200g
砂糖……80g
Myレモン汁……大さじ1
ラム酒……大さじ1
〔ソース〕
 アプリコット缶詰……1/2缶
 Myレモン汁……大さじ1
 砂糖……少々
 ラム酒……大さじ2
〔飾り用〕
 いちご……12〜15粒
 キウイフルーツ……1/2個
 ブルーベリー……12〜15粒
 ミント……4〜5葉
Myブルーベリージャム……大さじ5
ホイップクリーム……60g
■ 作り方
(1) ボウルにクリームチーズと砂糖を入れてよく練り合わせ、レモン汁、ラム酒を加えて混ぜる。
(2) 内側にバターを塗ったセルクル(丸抜き型)をバットに並べ、(1) を絞り袋に入れてセルクルの半分くらいまで螺旋を描くように絞り入れ、中心にブルーベリージャム大さじ1を入れ、その上にふたをするようにさらに(1) を上のふちまで絞り入れ、冷蔵
庫で冷やし固める。
(3) アプリコットを缶汁とともにミキサーにかけ、レモン汁、砂糖、ラム酒を加えて、味を整えてソースを作る。
(4) 皿に(3) のソースをしき、(2) のせてセルクルをはずし、ホイップクリーム、ベリーや小さく切ったフルーツを盛り付け、ミントの葉を飾って彩りよく仕上げる。



岩月明(いわつき あきら)プロフィール
1938年、愛知県生まれ。'54年レストラン紅花(東京)、'58年ホテル・ニューナゴヤ(現ホテル・ナゴヤキャッスル)、'63年ホテル・ウィルシャー(米ロサンゼルス)勤務を経て、'64年東京オリンピック選手村でヨーロッパ6か国担当シェフとして腕をふるう。翌年'65年に渡欧し、フレンチの修業をはじめ、スイス、ベルギー、フランス、イタリアの各ホテルのスーシェフ、シェフを歴任。'71年帰国し、ホテルパシフィック・メリディアン東京入社。以降フランスの3つ星、2つ星レストランでの研修を通じ、世界のグランシェフたちとの交流を深める。'97年「ホテル・グランパシフィック・メリディアン」取締役総料理長に就任。2002年同執行役員就任、現在に至る。ほかにインターナショナルクラブ・トップグランシェフ日本支部理事、世界的に著名な料理人の研究機関であるエルコフェ協会会員、フランスチーズ鑑定士協会委員、全日本厨房司士協会幹事等を務めるとともに、日本を代表するグランシェフとして講演や専門誌等への執筆など、多彩な活躍を続けている。

■明治屋クッキングスクール・インフォメーション
1969年創立の料理教室「明治屋クッキングスクール」では、家庭料理の基本を学ぶ本科、一流ホテルや料亭の料理長を迎えておもてなし料理を学ぶ高等科のふたつのクラスを設けており、日本料理、西洋料理、中国料理、お菓子作りなどをバランスよく学べます。また特別講習会も随時開催しております。
詳しくは、明治屋クッキングスクールホームページ http://www.meidi-ya.co.jp/cooking/ をご覧いただくか、明治屋クッキングスクール03-3271-6640へお問い合せください。


「フランスワインのタイプ別おすすめチーズ」

●軽快でフレッシュな辛口白ワイン
ロワール地方、ブルゴーニュ地方産などの手頃な価格のもの

→フレッシュタイプ(ブルサン・アイユ)
 マイルドな白かびタイプ(スプレム)
 マイルドなセミハードタイプ(ミモレット)

●フルーティーな辛口白ワイン
ブルゴーニュ地方、ボルドー地方、コート・デュ・ローヌ地方産などの手頃な価格のもの

→クリーミーな白かびタイプ(サンタンドレ)
 セミハードタイプ(ベルパエーゼ)

● こくのある辛口白ワイン
ブルゴーニュ地方、ボルドー地方、アルザス地方産などの上級クラスの熟成タイプのもの

→シェーブルタイプ(クロタン)
 ハードタイプ(コンテ)
 白かびタイプ(カマンベール)、軽いウオッシュタイプ

● 甘口白ワイン
ソーテルヌなどの甘口ワイン

→幅広いタイプによく合う
 クリーミーなフレッシュタイプや白かびタイプ
 青かびタイプ(バヴァリアブルー、ロックフォール)

● 辛口のロゼ・ワイン
プロヴァンス・ロゼやタヴェル・ロゼなど

→香りのあるフレッシュタイプ(バノン)
 ハードタイプ(ボーフォール)

●軽快でフレッシュな赤ワイン
ボージョレー・ヌーヴォーをはじめ、ランググドッ
ク&ルーション地方産などの手頃な価格のもの

→幅広いタイプに合う
 クリーミーな白かびタイプ(バラカ)
 クリーミーなウォッシュタイプ(ピエダングロワ)

●フルーティーでなめらかな赤ワイン
ブルゴーニュ地方、南西地方産などの中級ク
ラスのもの

→幅広いタイプによく合う
 白かびタイプ(カマンベール)
 ウォッシュタイプ(サントモール)
 なめらかな青かびタイプ(ゴルゴンゾーラ)

●こくのある重厚な赤ワイン
ブルゴーニュ地方、ボルドー地方産の上級クラスの熟成タイプ

→よく熟したウォッシュタイプ(エポワス)
 よく熟した白かびタイプ(リヴァロ)
 青かびタイプ(ロックフォール)
 ただし、高級熟成ワインの繊細さを味わいたい場合は、ごくマイルドなチーズ

● 発泡酒
辛口のシャンパーニュやヴァンムスー、クレマンなど

→クリーミーなフレッシュタイプ(ブリアサヴァラン、マスカルポーネなど)